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アジアパラ聖火リレー集火式を現地取材|アバンギャルディのダンスで開幕、ファーストランナー増田明美さんから有森裕子さんまで20人が聖火をつなぐ【名古屋・鶴舞公園】

10月15日(木)、鶴舞公園の奏楽堂(名古屋市昭和区)で、アジアパラ競技大会の聖火リレーの「集火式」が開かれました。愛知県内31の自治体で採火された火がひとつに合わさり、18日(日)に開会式を迎える大会の聖火が誕生。ファーストランナーのスポーツジャーナリスト、増田明美さんがトーチを掲げて走り出し、20人のランナーが秋晴れの公園の中で聖火をつなぎました。

式典のオープニングはダンスグループのアバンギャルディ。リレーでは、元バレーボール日本代表の荒木絵里香さんが1周目の最後を、マラソンの有森裕子さんが最終走者を務めました。式の様子と、走り終えた3人の言葉を写真でお伝えします。

ウズミンとフォトセッション
ウズミン、応援サポーターの皆さん、増田明美さんのフォトセッション

集火式の流れ

集火式は午後3時に開式。司会はアナウンサーの吉岡麗さんです。アバンギャルディのオープニングパフォーマンスのあと、アジアパラリンピック委員会(APC)のマジッド・ラシェッド会長、組織委員会会長の大村秀章愛知県知事、会長代行の広沢一郎名古屋市長、日本パラリンピック委員会(JPC)の三阪洋行委員長があいさつ。続いて、31の自治体の火をひとつにする集火セレモニー、ファーストランナーの増田明美さんの登場と続き、午後3時50分ごろに聖火リレーがスタートしました。

鶴舞公園奏楽堂の前に置かれた聖火皿
会場の鶴舞公園奏楽堂と聖火皿

聖火リレーは本日から17日(土)までの3日間、鶴舞公園、白川公園、名城公園で行われ、3日間で約230人のランナーの手で、18日(日)に開会式が行われるパロマ瑞穂スタジアムへ届けられます。

アバンギャルディが会場と一緒にダンス

オープニングは、おかっぱ頭とぴたりとそろった動きで知られるアバンギャルディ。「私たちは謎の制服おかっぱ集団、アバンギャルディです」のあいさつで始まり、2曲目の前には「座ったままでも踊れる」という振り付けを客席にレクチャー。「手をおかっぱのポーズにして、回したら、うえよこ、うえよこ、うえよこ」と、会場全体で一緒に踊りました。

集火式のオープニングで踊るアバンギャルディ
オープニングを飾ったアバンギャルディ

ステージには大会マスコットのウズミンも登場し、一緒にステップを披露。メンバーは最後に「選手の皆さんが自分なりの力を発揮して、良い結果を残せる大会となるよう私たちも心から応援しています」とエールを送りました。

アバンギャルディと一緒にステップを踏むウズミン
ウズミンも一緒にステップ

「皆さんは私たちの希望、私たちの将来の灯です」登壇者のあいさつ

あいさつするアジアパラリンピック委員会のマジッド・ラシェッド会長
あいさつするAPCのマジッド・ラシェッド会長

APCのラシェッド会長は英語であいさつし、「本日、愛知県内の31の市町村から集められたこの聖火がひとつになります。その火はまさに結束と連帯、そして包摂を力強く象徴するものです」と通訳を通して語りました。原稿にない言葉として、客席の子どもたちに向けて「皆さんは私たちの将来です。皆さんは私たちの希望、私たちの将来の灯です」と呼びかける場面もありました。大会には45の国・地域が参加します。

あいさつする大村秀章愛知県知事
大村秀章 組織委員会会長(愛知県知事)

大村知事は「快晴、秋晴れのもとで、アジアパラ大会の聖火をここでひとつにすることができて、大変うれしく思っております」とあいさつ。10月6日から14日まで県内31の市町村がそれぞれ独自の方法で火を採り、6つの自治体では聖火リレーも行われたことを紹介し、聖火リレーのコンセプト「A Gathering Flame for All(想いを集め、ひとつに。)」のとおり、各地の思いが込められた聖火がここに誕生すると述べました。

あいさつする広沢一郎名古屋市長
広沢一郎 組織委員会会長代行(名古屋市長)

広沢市長は「一つ一つの火には、その地域の歴史や文化、そして大会への期待が込められております。これらの火が本日一つになり、アジアパラ競技大会の聖火へと受け継がれていくことは、多様な人々が互いを認め合い、支え合う共生社会の実現を目指す大会の理念そのものを表していると思います」と語りました。

日本選手団のチームウェアであいさつする三阪洋行JPC委員長
日本選手団のチームウェアで登壇した三阪洋行JPC委員長

日本選手団の団長も務めるJPCの三阪委員長は、日本選手団のチームウェア姿で登壇。「大会中もこのウェアを着た日本選手団が活躍しますので、ぜひ今日はこのウェアを覚えて帰ってもらえたらうれしいなと思います」と話したうえで、元車いすラグビー日本代表としての経験から「アスリートの挑戦は決して一人で成り立つものではない」「今日一つに集まった聖火は、多くの地域の皆様の思いが集結した希望の光です」と述べ、「挑戦が社会を動かす、この大会がその言葉を実感できる大会となるよう願い、私からの挨拶とさせていただきます」と締めくくりました。

31の自治体の火が4本のトーチに集まり、聖火皿へ

集火セレモニーでは、会場に並んだ31の自治体の代表がランタンを手に起立。火を集めるのは大会の応援サポーターの4人で、フリースタイルスキー・モーグルの伊藤みきさん、フェンシングの宇山賢さん、ショートトラックスピードスケートの勅使川原郁恵さん、車いすバスケットボールの三宅克己さんがトーチを持って走行路を進み、自治体の代表がランタンの火を順にトーチへ移していきました。

自治体のランタンの火を応援サポーターのトーチに移す集火セレモニー
自治体のランタンの火を、応援サポーターの伊藤みきさんの持つトーチへ

参加したのは名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、蒲郡市、犬山市、江南市、小牧市、稲沢市、大府市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、弥富市、あま市、豊山町、大治町、蟹江町、飛島村、東浦町、武豊町の31自治体。舞ぎり式の火起こし、障害のある人が働く飲食店の厨房の火、地元の人たちが行ったキャンドルリレーの火、水素バーナーの火など、採火の方法は自治体ごとにさまざまで、10月10日から14日には岡崎市、刈谷市、知立市、犬山市、豊田市、東浦町で自治体リレーも行われました。

4本のトーチに火が集まると、応援サポーターがステージに上がり、司会の合図で一斉に聖火皿へ。「ただいまアジアパラ競技大会の聖火が誕生しました」のアナウンスに、会場から大きな拍手が起こりました。

4本のトーチから聖火皿に点火する応援サポーター
4本のトーチから聖火皿へ点火
聖火皿に誕生したアジアパラ競技大会の聖火
誕生したアジアパラ競技大会の聖火

増田明美さん「失ったものを数えるな」の言葉を胸に、ファーストランナーに

ファーストランナーの増田明美さんは、1984年ロサンゼルス五輪の女子マラソン代表で、現在は日本パラ陸上競技連盟の会長。奏楽堂の後ろからトーチを手に登場し、「本当にいよいよ、愛知・名古屋アジアパラ大会始まりますね」と会場に呼びかけました。

トーチを手にあいさつするファーストランナーの増田明美さん
トーチを手にあいさつする増田明美さん

「私、いつも選手たちと一緒に合宿なんかでいるとね、障害を持っていても、病気なんかでどんどん視力なくなってしまっても、みんなめげてなくてね。『失ったものを数えるな、今あるものを最大限生かしていきましょう』っていう、パラリンピックの父のグットマン博士の言葉を大切にしながら頑張ってるんですよね。だから私今日ね、この聖火リレーでも、選手たちにエールを送りながら、ちょっとマラソンよりもだいぶ距離短いけど、楽しく走りたいと思います」

大村知事が聖火皿の火を増田明美さんのトーチに点火
大村知事が聖火皿の火を増田さんのトーチへ

大村知事が点火棒で聖火皿から火を取り、増田さんのトーチに点火。増田さんがガッツポーズで応えると、会場全体の「5、4、3、2、1」のカウントダウンで聖火リレーがスタートしました。走る道の両側には、応援キッズとして名古屋市港区の富士文化幼稚園の年長クラス30人以上の子どもたちが旗を持って並びました。

声援を受けて鶴舞公園を走り出す増田明美さん
声援を受けてスタートした増田さん

公園を2周、20人で聖火をつないだ

リレーのコースは鶴舞公園の中の園路を2周する約1.2km。20人のランナーが区間ごとにトーチの火を受け渡しました。10番目は元バレーボール日本代表の荒木絵里香さん。2012年ロンドン五輪の銅メダリストで、現在は刈谷市を本拠地とするアリーザ愛知のチームコーディネーターを務めています。1周目の最後の区間を走り、沿道の声援に笑顔で応えました。

1周目の最後の区間を走った荒木絵里香さん

最終走者は、1992年バルセロナ五輪マラソン銀メダル・1996年アトランタ五輪銅メダルで、日本陸上競技連盟会長の有森裕子さん。午後4時20分ごろ、奏楽堂のそばのゴールに聖火を運びました。

聖火を持って沿道に手を振る荒木絵里香さん
最後の区間を走った有森裕子さん

ゴール直後の有森さんは「いや、なかなか緊張しますね。ゆっくり走るとこけそうで」と笑顔。聖火は納火トーチに移され、16日(金)にリレーが行われる白川公園へ運ばれます。

最終ランナーを務めた有森裕子さん
最終ランナーを務めた有森裕子さん

有森さんは「今回のこの聖火が、皆さんの大会を見る楽しみのスタートになっていただけたらと思っております。特にボランティアの皆さん、本当に朝から晩までたくさん支え、そして盛り上げてくださっておりますので、その思いを一つに、見に来られる方々とよりパワフルにアスリートの頑張りを、競技を応援していただけたらなと思っております」とあいさつしました。

囲み取材で広沢市長「もちろん100点」、三阪委員長「120点目指したい」

リレーのスタート後、ステージ上で増田さん、広沢市長、三阪委員長の囲み取材がありました。増田さんは走った感想を「思った以上にトーチが重かった。でも、本当に努力を積み重ねてきた選手の皆さんに晴れ舞台があって、自己ベストが出せますようにって思いながら、そういう気持ちで走らせていただきました」と話し、選手へのエールを求められると「練習では修行僧ですから、あとはもう晴れ舞台を楽しんでほしいですね」と語りました。

9月のアジア大会を「98点の出来」と評していた広沢市長は、「アジパラは何点になりそうですか」という質問に対し笑顔で「もちろん100点です」と。すかさず大村知事から「120点と言わんの」と和やかな雰囲気の中で声が飛びました。日本選手団の団長でもある三阪委員長は「今120点になるだろうと言われたので、120点目指したいなと思っています。障害のある人たちがチャレンジする姿というのは、スポーツの魅力以上にたくさんのものを発信できると思っています。ぜひ足を運んでいただいて、会場でスポーツとして活躍するパラアスリートを見ていただいて、それが大会が終わった後も残っていくような大会にしていきたい」と話しました。最後は増田さんが「温かい応援をパラアスリートにしっかりと届けていただいて、120点目指していきたいと思います。みんな120点目指して楽しもう!」と締めくくりました。

走り終えた増田さん・荒木さんに聞きました

リレーのあと、公園に近いSTATION Ai(昭和区)で増田さんと荒木さんに話を聞きました。

STATION Aiでインタビューに答える増田明美さん
STATION Aiで話を聞いた増田さん

増田さんは、31の自治体の火をひとつにした聖火を最初に持った気持ちを「皆さんの思いを運ばれてきたっていうのを、かみしめましたね。みんなで選手を応援しよう、みんなで応援しながら自分たちも元気になっていこうって。一体感の思いがすごい伝わった」と振り返りました。子どもたちへは「とにかくアジパラ見に来てほしい。選手たちの体で紡いだ努力が見えるこのパフォーマンスって感じるものが、子どもの皆さんは感受性が豊かだから、絶対何かを感じる」。そして最後のメッセージは「みんな、金のしゃちほこみたいに、元気に、金を狙いに行きましょう。応援する方も金メダルでいきましょう」でした。

STATION Aiでインタビューに答える荒木絵里香さん
荒木絵里香さん

荒木さんは「本当にたくさんの人が沿道でも声かけてくださって、改めてスポーツの魅力であったりとか、人をつなぐっていうところで、すごくいい時間、素敵な時間を送らせていただきました」。アジパラの見どころを聞くと「本当にパラならではの迫力であったりとか、面白さっていうのがすごくあると思うので、会場に足を運んでいただいて、その迫力であったり面白さを生で見ていただけたら」と話してくれました。

走り終えた直後の2人の言葉は、それぞれの記事で全文を読めます。

聖火はこのあと白川公園、名城公園へ

日にち場所時間
10月16日(金)白川公園(名古屋市中区)9:00〜/13:00〜/17:00〜の3回(各20分ほど)
10月17日(土)名城公園(名古屋市北区)9:00〜/13:00〜/17:00〜の3回(各30分ほど)
10月17日(土)名城公園 北園広場グランドゴール 17:30〜18:15(開場16:00)

17日(土)の夕方は、俳優の風間俊介さんが最終ランナーを務め、北園広場のグランドゴールで聖火リレーはフィナーレを迎えます。聖火は18日(日)の開会式で、パロマ瑞穂スタジアムの聖火台にともされます。アジアパラ競技大会は10月18日から24日までの7日間、45の国・地域から選手が集まり、19競技が行われます。17日からはオアシス21でライブサイトも始まります。

集火式の事前の案内はこちらの記事、聖火リレー全体のまとめはこちらにあります。

よくある質問(FAQ)

  • アジアパラ聖火リレーの集火式はいつ、どこで行われましたか?

    2026年10月15日(木)15時から、鶴舞公園の奏楽堂(名古屋市昭和区)で行われました。愛知県内31の自治体で採火された火をひとつにして、大会の聖火を誕生させる式典です。

  • 集火式ではどんなことがありましたか?

    アバンギャルディのオープニングのあと、APC会長・大村知事・広沢市長・三阪JPC委員長があいさつ。応援サポーター4人が31の自治体のランタンの火を4本のトーチに集め、聖火皿に点火して聖火が誕生しました。大村知事が聖火皿の火をファーストランナー増田明美さんのトーチに移し、リレーがスタートしました。

  • 10月15日の聖火リレーではだれが走りましたか?

    ファーストランナーの増田明美さん、10番目の荒木絵里香さん、最終走者の有森裕子さんを含む20人が、鶴舞公園の中を2周するコースで聖火をつなぎました。

  • 聖火はこのあとどこへ行きますか?

    16日(金)は白川公園、17日(土)は名城公園で9時・13時・17時からリレーがあり、17日17時30分からのグランドゴール(名城公園北園広場)を経て、18日(日)の開会式でパロマ瑞穂スタジアムの聖火台にともされます。

取材:2026年10月15日、鶴舞公園・STATION Ai。参考:公益財団法人愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会「聖火リレー集火式及びグランドゴールについて」、同「聖火リレー」ページ(採火イベント会場一覧・コースマップ)

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