10月15日(木)、鶴舞公園(名古屋市昭和区)で開かれたアジアパラ競技大会の聖火リレー集火式。愛知県内31の自治体の火をひとつにした聖火を最初に持って走ったファーストランナーが、スポーツジャーナリストで日本パラ陸上競技連盟会長の増田明美さんです。
マラソン中継の解説でおなじみの増田さんは、パラ陸上の選手たちの「応援団長」を自任しています。リレーのあと、鶴舞公園近くのSTATION Aiで、走り終えたばかりの増田さんに話を聞きました。

| 名前 | 増田明美(ますだ・あけみ)さん |
|---|---|
| 生まれ | 1964年1月1日、千葉県いすみ市出身 |
| 競技歴 | 女子マラソン。1984年ロサンゼルス五輪日本代表 |
| 現在 | スポーツジャーナリスト、日本パラ陸上競技連盟会長、日本パラスポーツ協会理事 |
| 聖火リレー | 10月15日・鶴舞公園のファーストランナー(1番目) |
集火式では「失ったものを数えるな」の言葉を紹介
集火式の増田さんは、奏楽堂の後ろからトーチを手に登場。「本当にいよいよ、愛知・名古屋アジアパラ大会始まりますね」と会場に呼びかけ、応援に駆けつけた幼稚園児たちに「どうもありがとうね」と声をかけました。あいさつでは、選手たちが大切にしているというパラリンピックの父・グットマン博士の言葉を紹介しました。
「私、いつも選手たちと一緒に合宿なんかでいるとね、障害を持っていても、病気なんかでどんどん視力なくなってしまっても、みんなめげてなくてね。『失ったものを数えるな、今あるものを最大限生かしていきましょう』っていう、パラリンピックの父のグットマン博士の言葉を大切にしながら頑張ってるんですよね。だから私今日ね、この聖火リレーでも、選手たちにエールを送りながら、ちょっとマラソンよりもだいぶ距離短いけど、楽しく走りたいと思います」

大村秀章知事が聖火皿の火を増田さんのトーチに移すと、会場のカウントダウンでリレーがスタート。走り終えてステージに戻った増田さんは、報道陣に「思った以上にトーチが重かった。でも、本当に努力を積み重ねてきた選手の皆さんに晴れ舞台があって、自己ベストが出せますようにって思いながら、そういう気持ちで走らせていただきました」と話し、選手へのエールを求められると「練習では修行僧ですから、あとはもう晴れ舞台を楽しんでほしいですね」と語りました。
「一体感の思いがすごい伝わった」
――愛知の31の自治体の火をひとつにした聖火を、最初に持って走りました。今はどんなお気持ちですか。
増田:皆さんの思いを運ばれてきたっていうのを、かみしめましたね。今日の大村さんのスピーチの中にもそれありましたし、こうして自治体の方々を大事に、自治体から盛り上がっていって、この火を灯してつながっていくんだなっていう感じがして。愛知県のつながりっていうのかな。みんなで選手を応援しよう、みんなで応援しながら自分たちも元気になっていこうという一体感の思いがすごい伝わりました。
――今日、実際に聖火を持って走ってみて、いかがでしたか。
増田:そうだね、しみじみとしましたね。今日は鶴舞公園だから、沿道に人が多くてね。本当にね、やっぱりね、応援を浴びながら聖火リレーを走らせてもらうっていう、応援の価値っていうのかな。富士文化幼稚園の皆さんが来て応援してくれて、本当に、それがとっても嬉しかったですね。
応援団長として「力いっぱい応援したいと思います」
――日本パラ陸上競技連盟の会長という立場ですが、会長を引き受けたとき「選手たちの応援団長になりたい」と話していました。今日も皆さんを応援している姿が印象的でしたが、応援団長としての思いを聞かせてください。
増田:陸上だけじゃなくて、全選手がね、先天性の病気とか、また交通事故なんかによって、例えば視力があった人が全盲になってしまうとか、元気だった人が義足になってしまうという中でもね、みんな「失ったものを数えるな、今あるものを最大限生かしましょう」っていう、グットマン博士の言葉を胸に頑張ってるんですよ。普段は修行僧、だけどこの晴れの舞台ね、アジアパラ大会の晴れの舞台に向かって頑張ってるでしょ。だから私がいつもね、そういうみんなから元気をもらってるの。でもそういうひと山を超えてきているから、だから明るさも突き抜けてね。私がいつも元気もらってるから、今度は私が応援団長として応援する方だからね、力いっぱい応援したいと思います。

子どもたちへ「みんな違ってみんないい」
――陸上をしている子どもたち、スポーツに興味がある子どもたちに、アジパラの魅力を伝えてください。
増田:とにかくね、会場に見に来てほしい。いろんな会場に足を運んでほしいんですよ。でね、その選手たちの体で紡いだ努力が見えます。子どもの皆さんは感受性が豊かだから、選手たちの日々の努力が見えるこのパフォーマンスって、絶対何かを感じる。だからね、ちょっと落ち込んでる人とか、モヤモヤしてる子どもとか、不安がある子どもとか、本当に体で紡いだ努力の時間が感じられる選手のパフォーマンスを目にして、五感で感じたら、きっとね、心が動く。だからね、まず見に来てほしいな。
それで、どの競技場の中にも、体育館でも、競技場でも水泳会場でも、どの競技場の中にも、当たり前のように多様性があるじゃない。だからそういうものを見てる子どもたちっていうのは、もう当たり前のように大人になっても共生社会というか、みんな違ってみんないいんだっていうことで生きていける。だから、そういう人の世界、アジア一番のパフォーマンスを見に来てほしいと思います。
「金のしゃちほこみたいに、元気に、金を狙いに行きましょう」
――最後に、アジパラの開幕にあたって、ひとことメッセージをお願いします。
増田:みんな、金のしゃちほこみたいに、元気に、金を狙いに行きましょう。応援する方も金メダルでいきましょう。みんながね、金のしゃちほこをね、イメージして、元気に頑張りましょう。楽しみましょう。
――ありがとうございました。
走り終えたばかりとは思えない笑顔で、質問のひとつひとつに身ぶりを交えて答えてくれた増田さん。当メディアがしゃちほこニュースという名前なので、「金のしゃちほこ」という言葉を絡めて答えてくれるほどサービス精神が旺盛な増田さん。選手から「元気をもらってる」からこそ、今度は自分が応援する番だと語る姿は、まさに応援団長でした。空き時間にも選手や関係者、そしてファンの方にまで笑顔で分け隔てなく対応されている姿が印象的でした。アジアパラ競技大会は10月18日(日)に開幕し、陸上競技はパロマ瑞穂スタジアムで行われます。
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よくある質問(FAQ)
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増田明美さんはアジアパラの聖火リレーでどんな役割でしたか?
2026年10月15日(木)に鶴舞公園(名古屋市昭和区)で行われた集火式のあと、愛知県内31の自治体の火をひとつにした聖火を最初に持って走るファーストランナーを務めました。
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増田明美さんの現在の肩書は?
スポーツジャーナリストで、日本パラ陸上競技連盟の会長、日本パラスポーツ協会の理事を務めています。1984年ロサンゼルス五輪の女子マラソン日本代表です。
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アジアパラ競技大会の陸上競技はどこで行われますか?
名古屋市瑞穂区のパロマ瑞穂スタジアムで行われます。大会は2026年10月18日(日)から24日(土)までです。
取材:2026年10月15日、鶴舞公園・STATION Ai(名古屋市昭和区)。肩書は取材時のものです。