2026年9月10日(木)9時30分時点、9月8日からの一連の大雨は収束しました。愛知県内の警報・注意報は9日21時10分にすべて解除され、最後まで残っていた木曽川中流の氾濫注意報も10日2時45分に解除。名古屋市の避難情報も9日2時45分の矢田川を最後にすべて解除されたまま、再発令はありませんでした。名古屋地方気象台は9日21時32分の解説情報で「警報級の大雨となる可能性は低くなりました」として、一連の解説情報を終了しています。
ここからは片付けと手続きの段階です。名古屋市は災害対策本部を継続し、罹災証明書の交付、災害ごみの無料収集、消毒薬剤の配布、中小企業向けの特別相談窓口などの支援を始めています。浸水などの被害を受けた方は、片付ける前に写真を撮ることから始めてください(詳しくは本文の「被災した方の手続き」の章)。
9日は昼過ぎから夜のはじめ頃にかけて警報級の大雨が心配されましたが、結果として警報の発表には至らず、注意報にとどまりました。10日5時の早期注意情報では、12日までの期間内に警報級の可能性「高」「中」はいずれもないとされています。10日の雨は1時間20ミリ・24時間50ミリ程度の見込みで、日中はくもり、夕方から弱い雨の予報です。ただし8日からの大雨で地盤は緩んだままで、名古屋市千種区の降り始めからの総雨量は295.0ミリに達しました。崖や斜面の近くでは、しばらく変化に注意してください。
8日の状況を振り返ると、16時28分に愛知県西部で線状降水帯が発生し、小牧市で1時間に102ミリ、名古屋市・瀬戸市・春日井市・尾張旭市・犬山市・長久手市でも1時間に約100ミリの記録的短時間大雨を観測。名古屋の1時間降水量は16時53分までの104.5ミリで、2000年9月の東海豪雨(97.0ミリ)を上回る観測史上最大となり、降り始めからの雨量は9日10時までに284.0ミリに達しました(名古屋市千種区)。矢田川は氾濫発生水位を超え、名古屋市は3河川の流域約60万8千世帯・117万人に緊急安全確保、12河川と土砂災害警戒区域に避難指示を出し、公共交通機関が止まって名古屋駅・金山・伏見・栄に帰宅困難者向けの退避施設が開設されました。
- 10日9時30分更新:一連の大雨は収束。愛知県内の警報・注意報は9日21時10分に全解除、木曽川中流の氾濫注意報も10日2時45分に解除。気象台の解説情報は9日21時32分の第19号で終了。10日5時の早期注意情報は12日まで「高」「中」なし。9日夜に警報・避難情報の再発令はなし。名古屋市の被災者支援(罹災証明・災害ごみ無料収集・消毒薬剤配布など)の章を新設。
- 9日18時00分更新:日光川(14時50分)と木曽川中流(17時55分)に氾濫注意報。17時55分の更新で大雨・土砂災害注意報が尾張のほぼ全域に拡大(警報はまだなし)。16時25分の解説情報は「土砂災害に厳重に警戒」。17時の予想で24時間雨量が200ミリ→100ミリに下方修正され、雨のヤマは18〜21時、10日未明に収束の見通し。名古屋市の避難情報に新たな発令なし。
- 9日13時30分更新:気象庁が13時21分、名古屋市・春日井市・犬山市・小牧市・一宮市・江南市・扶桑町などに大雨注意報を発表(警報はまだ出ていない)。名古屋市の避難情報に新たな発令なし。学校再開は「気象状況や校舎・通学路の安全確認を踏まえ、学校からお知らせ」(教育委員会の緊急メール)。
- 9日11時30分更新:気象庁が11時に早期注意情報を「高」へ引き上げ(西部:9日12〜24時に大雨・土砂災害警報の可能性)。11時の解説情報で1時間70ミリ・24時間200ミリ、昼過ぎから夜のはじめ頃が山場。8日の被害(愛知県内でけが4人、床上浸水7棟、名東区で植田川ののり面崩落、栄の地下街の一部に浸水)と、名古屋で1時間104.5ミリ=観測史上最大(東海豪雨超え)を追記。JR中央線は名古屋〜高蔵寺で10時30分に本数を減らして再開、高蔵寺〜土岐市は終日見合わせ。名古屋市の避難情報に新たな発令なし。
- 9日7時45分更新:休校情報を追加(名古屋市立の全410校が9日は臨時休校、小学校のトワイライトスクールも終日中止)。
- 9日7時30分更新:名古屋市の避難情報はすべて解除(22時25分に緊急安全確保を避難指示へ切り替え→23時35分に矢田川を除く全河川と土砂災害を解除→9日2時45分に矢田川も解除)。気象庁は9日0時50分に矢田川の氾濫特別警報を注意報へ、2時40分に庄内川の洪水予報を解除。9日5時45分時点で愛知県内の警報はなし。地下鉄は8日22時30分から順次再開、市バスは9日始発から平常予定。9日は明け方〜夜のはじめ頃に線状降水帯の再発生の可能性、1時間50ミリ・24時間150ミリの予想。
- 8日20時15分更新:名古屋市の避難情報に新たな発令・解除なし(緊急安全確保3河川・避難指示12河川+土砂災害はすべて継続)。気象庁は天白川の氾濫注意報を解除(20時)、新川(18時50分)・日光川(19時10分)の氾濫警報も解除して注意報に。矢田川・庄内川の氾濫特別警報は継続。名古屋市千種区の1時間降水量が観測史上最大、24時間降水量218ミリ(19時)。春日井・犬山・日進・長久手などの大雨危険警報は注意報に引き下げ(土砂災害危険警報は継続)。
- 19時00分更新:庄内川本流の志段味観測所が氾濫危険水位に到達(レベル4相当、18時30分)。天白川は水位が下がり「氾濫警報」(レベル3相当)に引き下げ(18時40分)。名古屋市の避難情報は18時10分の天白川以降、新たな発令・解除なし。早期注意情報(19時)では9日未明も土砂災害警報の可能性「高」。
- 18時30分更新:矢田川が氾濫発生水位に到達、庄内川に「氾濫特別警報」(18時20分)。矢田川・植田川流域に緊急安全確保(17時55分)。天白川(18時10分)、扇川・大山川・蟹江川(17時25分)に避難指示。天白川に氾濫危険警報(18時)。公共交通機関が停止し、名古屋駅・金山・伏見・栄に退避施設を開設(18時16分)。
- 17時30分更新:香流川流域に警戒レベル5「緊急安全確保」(17時15分)。矢田川・新川に避難指示(17時25分)。堀川・新堀川、植田川、隅除川、新地蔵川をレベル3からレベル4「避難指示」に引き上げ(17時)。千種区・守山区の土砂災害警戒区域にも避難指示(17時05分)。瀬戸・春日井・尾張旭・犬山・長久手で1時間約100ミリ。庄内川に氾濫警報。
- 16時50分:初版公開。山崎川・八田川・守山川・天神川の避難指示、線状降水帯の発生を掲載。
この記事では、8日に名古屋市が出した避難情報の解除状況と対象学区の記録、気象庁の発表の推移、9日の雨の見通し、9日に気をつけること、公式の確認先をまとめています。9日も雨は続きます。状況が変われば記事を更新しますが、行動の判断は必ず記事末尾の公式リンクで最新情報を確認してから行ってください。
- 被災した方の手続き(罹災証明書・災害ごみの無料収集・消毒薬剤の配布・相談窓口)
- 名古屋市の避難情報の解除状況(9日2時45分にすべて解除)と、8日に発令された対象学区の記録
- 8日の被害状況(けが人・浸水棟数・のり面崩落)と、1時間104.5ミリという記録の意味
- 9日の休校情報(名古屋市立の全410校が臨時休校)と、地下鉄・市バスの運行再開
- 気象庁の警報・洪水予報の推移(矢田川の氾濫特別警報の解除まで)
- 9日の雨の見通し(線状降水帯の再発生の可能性、1時間50ミリ)
- 解除後の9日に気をつけること(川・崖・通勤)
- 名古屋市民が使うべき公式の確認先(気象庁・名古屋市・交通)
名古屋市の避難情報:9日2時45分にすべて解除(8日の発令記録)
名古屋市は8日15時06分の大雨警報発表を受けて災害警戒本部(その後、災害対策本部)を設置し、16時10分から18時10分にかけて河川ごとに避難情報を発令・引き上げました。その後、河川の水位低下に伴い、8日22時25分から9日2時45分にかけて段階的に解除しています。名古屋市の住民向け情報配信(9日2時49分配信分まで)をもとに整理しました。
解除の時系列
| 時刻 | 内容 |
|---|---|
| 8日22時25分 | 矢田川・植田川・香流川の「緊急安全確保」(レベル5)を「避難指示」(レベル4)に切り替え。水位が緊急安全確保の基準を下回ったため |
| 8日22時30分 | 地下鉄が順次、全路線で運転再開。市バスは8日は終日運休、9日始発から平常運転の予定(交通局) |
| 8日23時35分 | 矢田川を除く14河川の避難指示と、水場川の高齢者等避難を解除(天白川、大山川、扇川、蟹江川、新川、隅除川、堀川・新堀川、新地蔵川、植田川、山崎川、八田川、香流川、天神川、守山川)。千種区・守山区の土砂災害の避難指示も解除 |
| 9日2時45分 | 矢田川の避難指示を解除。これで名古屋市の避難情報はすべて解除 |
市の行動要請は「今後も、テレビ、ラジオ等からの気象情報・防災情報の収集に心がけてください」です。9日も大雨のおそれがあるため、再び発令される可能性があります。最新の発令状況は名古屋市住民向け情報配信(バックナンバー)と名古屋市防災の公式Xで確認できます。以下は、8日に発令された避難情報と対象学区の記録です。「学区」は小学校区で、自分の学区や浸水想定はなごやハザードマップ(名古屋市公式)で確認できます。
【解除済み】警戒レベル5「緊急安全確保」(3河川)
| 発令時刻 | 河川 | 対象学区 |
|---|---|---|
| 17時55分 | 矢田川 | 千種区:上野 東区:山吹、旭丘、明倫、矢田、砂田橋 北区:六郷、六郷北、飯田、宮前、名北、辻、杉村、大杉、清水、金城、東志賀、城北、光城、川中 西区:那古野、幅下、江西、城西、榎、南押切、栄生、枇杷島、児玉、上名古屋、庄内、稲生 中村区:全学区 中区:名城 熱田区:千年、船方、野立、大宝 中川区:広見、露橋、八熊、八幡、愛知、篠原、常磐、昭和橋、玉川、野田、荒子、中島、西中島、正色、五反田、長須賀 港区:中川、東海、成章、大手、港西、稲永、野跡、小碓、正保、明徳、当知、西築地、港楽、高木、神宮寺 守山区:苗代、守山、西城、二城、白沢、廿軒家、鳥羽見、瀬古 |
| 17時55分 | 植田川 | 瑞穂区:高田、堀田、穂波、井戸田、瑞穂、豊岡、中根、弥富 港区:東築地 南区:明治、伝馬、豊田、道徳、桜、菊住、春日野、笠寺、星崎、笠東、大生、宝、宝南、白水、千鳥、柴田 名東区:西山、名東、高針、前山、牧の原 天白区:植田、植田南、植田北、大坪、八事東、表山 |
| 17時15分 | 香流川(かなれがわ) | 千種区:富士見台、宮根、千代田橋 守山区:森孝西、森孝東 名東区:香流、豊が丘、引山 |
3河川とも「浸水が発生している恐れがある」として8日夕方に警戒レベル5が出され、22時25分に避難指示へ切り替え、香流川・植田川は23時35分、矢田川は9日2時45分に解除されました。矢田川については気象庁も8日18時20分に「瀬古基準観測所で氾濫発生水位に到達し、既に氾濫が発生している可能性がある」として氾濫特別警報を発表し、9日0時50分に氾濫注意報へ切り替えています。
【解除済み】警戒レベル4「避難指示」(河川氾濫・12河川)
| 発令時刻 | 河川 | 対象学区 |
|---|---|---|
| 18時10分 | 天白川 | 瑞穂区:高田、堀田、穂波、井戸田、瑞穂、豊岡、中根、弥富 港区:東築地 南区:明治、伝馬、豊田、道徳、呼続、大磯、桜、菊住、春日野、笠寺、星崎、笠東、大生、宝、宝南、白水、千鳥、柴田 緑区:鳴海、片平、浦里、緑、平子、長根台、大高、大高南、大高北 名東区:西山、名東、高針、前山、牧の原 天白区:平針、平針北、原、植田、植田南、植田北、植田東、大坪、八事東、表山、天白、山根、野並 |
| 17時25分 | 扇川 | 緑区:鳴海、相原、旭出、片平、浦里、緑、平子、鳴海東部、小坂、大清水、徳重、熊の前、東丘、長根台、有松、大高、大高南、大高北 |
| 17時25分 | 大山川 | 北区:味鋺、楠、楠西 |
| 17時25分 | 蟹江川 | 中川区:戸田、赤星、明正 港区:西福田 |
| 17時25分 | 新川 | 北区:味鋺、西味鋺、楠、如意、楠西 西区:山田、平田、比良、大野木、浮野、比良西、中小田井 中川区:正色、五反田、戸田、春田、豊治、長須賀、西前田、万場、千音寺、赤星、明正 港区:南陽、西福田、福田、福春 |
| 17時00分 (レベル3から引き上げ) | 堀川・新堀川 | 北区:飯田、名北、辻、杉村、大杉、清水、金城、東志賀、城北、光城 西区:那古野、幅下、江西、城西、榎、南押切、栄生、枇杷島、児玉、上名古屋、庄内、稲生 中村区:日比津、諏訪、中村、豊臣、本陣、則武、亀島、新明、六反、牧野、米野、日吉、千成、柳、岩塚 中区:名城、御園、栄、老松、大須、松原、橘、平和、正木 昭和区:鶴舞、村雲、白金 瑞穂区:御剱、高田、堀田、穂波、井戸田 熱田区:全学区 中川区:広見、露橋、八熊、八幡、愛知、常磐、篠原、昭和橋、玉川 港区:東築地、中川、東海、西築地、港楽 南区:明治、伝馬、豊田、道徳 |
| 17時00分 (レベル3から引き上げ) | 隅除川 | 守山区:大森、大森北、小幡、苗代、守山、廿軒家 |
| 17時00分 (レベル3から引き上げ) | 新地蔵川 | 北区:味鋺、西味鋺、楠、楠西 |
| 16時45分 | 山崎川 | 千種区:田代、見付 昭和区:八事、広路、川原、松栄、白金 瑞穂区:全学区 港区:東築地 南区:明治、伝馬、豊田、道徳、呼続、大磯、桜、菊住、春日野、笠寺、笠東、大生、宝、宝南 |
| 16時45分 | 八田川 | 北区:味鋺、西味鋺、如意、楠、楠西 |
| 16時23分 | 守山川 | 守山区:苗代、守山、廿軒家 |
| 16時23分 | 天神川 | 守山区:大森、大森北 |
【解除済み】警戒レベル4「避難指示」(土砂災害)
| 発令時刻 | 理由 | 対象学区 |
|---|---|---|
| 17時05分 | 土砂災害発生のおそれ | 千種区:上野、高見、田代、東山、見付、星ケ丘、自由ケ丘、富士見台 守山区:大森、守山、西城、白沢、小幡北、大森北、鳥羽見、志段味西、本地丘、志段味東、吉根、下志段味、上志段味 |
河川氾濫の避難指示12河川と土砂災害の避難指示は、8日23時35分にすべて解除されました。ただし土砂災害警戒区域は、これまでの雨で地盤が緩んでいるため、9日の雨でも注意が必要です。
【解除済み】警戒レベル3「高齢者等避難」
| 発令時刻 | 河川 | 対象学区 |
|---|---|---|
| 16時10分 | 水場川 | 西区:平田、浮野(17時25分に新川の避難指示の対象にもなっています) |
8日は16時10分から18時10分までの2時間で、市内16区すべてに避難情報が出る事態となりました。中村区・瑞穂区・熱田区は全学区が対象でした。解除まで最長で約10時間半(矢田川)を要しています。
交通:地下鉄は再開、市バスは9日始発から平常予定。退避施設は解消へ
名古屋市交通局は8日22時39分、「地下鉄は22時30分より順次、全路線で運転を再開」「市バスは8日は全系統で終日運転を見合わせ、9日は始発より平常運転の予定(道路状況等により遅れの可能性あり)」と発表しました。8日18時16分に名古屋駅・金山駅・伏見駅・栄駅周辺に開設された帰宅困難者向けの「退避施設」は、24時間を限度とする一時的な施設です。報道によると、JR東海道線と名鉄名古屋本線は8日夜のうちに全線で運転を再開しましたが、JR中央線の名古屋〜中津川間は9日始発から運転を見合わせ、10時30分に名古屋〜高蔵寺間で本数を大幅に減らして再開。高蔵寺〜土岐市間は9日終日運転見合わせです。名松線(松阪〜伊勢奥津)も始発から見合わせています。各線の最新の運行状況は、名古屋市交通局、JR東海、名鉄の公式運行情報で確認してください。名古屋市の公共交通機関の情報ページに各社のリンクがまとまっています。
- 9日朝の通勤は「遅れる前提」で。運転を再開していても、線路や道路の点検、ダイヤの乱れ、冠水した道路の通行止めが残っている可能性があります。
- 昼前から夜のはじめ頃は再び非常に激しい雨の予想。帰宅時間帯にまた運転見合わせになる可能性を考え、早めの帰宅や在宅勤務の判断を。
- アンダーパスや川沿いの道路は、通行止めや路面の損傷が残っていることがある。迂回を前提に時間に余裕を持って。
被災した方の手続き:罹災証明・災害ごみ・消毒薬剤(名古屋市)
名古屋市は9日から、8日の豪雨で被害を受けた方への支援を始めています。いちばん大事なのは、片付ける前に被害の状況を写真に撮っておくことです。浸水の高さが分かるように、部屋の四隅・外壁・家財を撮っておくと、罹災証明書の申請や保険の請求で役に立ちます。
罹災証明書・被災証明書の交付
各種の支援を受けるときの土台になる書類です。被害を受けた建物がある区の区役所総務課で申請します(平日8時45分〜17時15分)。名古屋市の公式サイトからオンライン申請もできますが、証明書の受け取りは原則として窓口です。
| 証明書の種類 | 対象 |
|---|---|
| 罹災証明書 | 住家(住んでいる家)。建物被害認定調査を行い、被害の程度を証明 |
| 被災証明書 | 非住家(物置・事業用の建物など)。被害の程度を証明 |
| 被災届出証明書 | 車・カーポート・家財などの動産。被害の届出があったことのみ証明(程度は証明されない) |
- 必要なもの:申請書、本人確認書類(顔写真付きなら1点、それ以外は2点)、被害の状況がわかる写真(あれば)。代理申請には委任状が必要です。
- 申請できる人:罹災証明書は住家の世帯主または同一世帯の人、被災証明書は非住家の所有者、被災届出証明書は動産の所有者。
- 建物被害認定調査:申請すると市の職員が訪問し、外観から浸水深を測る調査、または室内に立ち入る調査を行います。敷地内に立ち入るため、協力をお願いされます。問い合わせは建物のある区を担当する市税事務所へ。
| 建物のある区 | 担当する市税事務所(固定資産税課・家屋担当) | 電話 |
|---|---|---|
| 千種・東・北・中・守山・名東 | 栄市税事務所 | 052-959-3308 |
| 西・中村・中川・港 | 本陣市税事務所 | 052-433-4027 |
| 昭和・瑞穂・熱田・南・緑・天白 | 金山市税事務所 | 052-324-9808 |
災害ごみは無料で特別収集(当面の間)
豪雨で使えなくなった家財などは、当面の間、災害ごみとして特別に収集されます。排出量によっては数日後の収集になる場合があります。
| ごみの種類 | 出し方 |
|---|---|
| 45リットル以内の袋に入るもの | 可燃・不燃に分け、指定袋か「災害ごみ」と書いた紙を貼った中身の見える袋(45リットル以内)に入れ、可燃ごみの収集日の朝8時まで(中区は朝7時まで)に普段の場所へ |
| 45リットルの袋に入らない粗大ごみ | 無料。お住まいの区の環境事業所に連絡したうえで、「災害ごみ」と書いた紙を貼って普段の場所へ |
| 家電4品目(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)とパソコン | 床上浸水の場合に限り無料。環境事業所に連絡のうえ、「災害ごみ」と書いた紙を貼って普段の場所へ |
| 自分で処理施設へ持ち込む場合 | 9日から処理手数料が無料(減免)。原則として罹災証明書が必要で、取得が難しい場合は被害の状況がわかる写真でも可。搬入前に、ごみが出た区の環境事業所での受付が必要 |
| がれき類(コンクリート・レンガ・瓦など) | 愛岐処分場へ。豪雨の影響で一時受け入れを停止していましたが、9月10日に受け入れを再開 |
通常のごみ・資源は、これまでどおりの収集日に出してください。事業者の災害ごみも、市の処理施設に持ち込む際の処理手数料は無料です(収集運搬を業者に頼む場合の費用は別途)。詳しくは契約している許可業者か、名古屋市一般廃棄物事業協同組合(052-961-5383)へ。
消毒薬剤の配布・そのほかの支援
- 消毒薬剤の配布:住家が浸水した世帯に、逆性石けん液500mlを配布します(床上・床下いずれも対象、希望する世帯へ)。期限はなく、持ち物も不要です。窓口は各区の保健センター。
- 税金・保険料の減免、災害弔慰金、生活再建資金:名古屋市の「被災者のための支援制度」のページにまとまっています。
- 中小企業向けの特別相談窓口:8日の大雨で被害を受けた市内の中小企業向けに、市が特別相談窓口を設けています。
- 災害ボランティア:災害ボランティアセンターの設置は今後の状況を見て検討されます。情報は名古屋市社会福祉協議会のサイトで案内されます。
- 片付けのときの注意:濡れた家財にはカビや細菌が付いていることがあります。マスクと手袋を着け、乾燥と消毒を。がれき撤去ではアスベストにも注意が必要です。
- デマ・窃盗・詐欺に注意:災害のあとは、SNSのデマ、空き巣、修理をうたう訪問詐欺が増えます。市の職員を名乗る訪問には身分証の提示を求めてください。
これらの詳細と最新情報は、名古屋市の災害緊急情報ページにまとまっています。
休校情報:名古屋市立の全410校が9日は臨時休校・休園
名古屋市教育委員会は8日夜、「集中豪雨による道路の冠水や河川の増水などの被害が確認されており、引き続き警報級の大雨が降る可能性がある」として、市立の幼稚園・小学校・中学校・高校・特別支援学校のすべてを9日は臨時休校・臨時休園とすると発表しました(報道各社による)。小学校に併設されているトワイライトスクールも終日中止です。
| 区分 | 9日の扱い | 校数 |
|---|---|---|
| 名古屋市立幼稚園 | 臨時休園 | 20園 |
| 名古屋市立小学校 | 臨時休校(トワイライトスクールも終日中止) | 259校 |
| 名古屋市立中学校 | 臨時休校 | 112校 |
| 名古屋市立高校 | 臨時休校 | 14校 |
| 名古屋市立特別支援学校 | 臨時休校 | 5校 |
| 県立高校・私立学校・大学 | 学校ごとに判断。例:名古屋中学校・高等学校(私立)は「交通機関の運行が不明確なため天候にかかわらず終日臨時休校」。各校の公式サイトや連絡アプリで確認を | - |
- 学校再開の時期は「今後の気象状況や校舎・学校施設、通学路の安全確認の状況を踏まえ、学校よりお知らせ」(名古屋市教育委員会の緊急メール)。10日朝の時点で警報はすべて解除されていますが、10日の扱いは学校ごとに異なる可能性があるため、各学校からの連絡を確認してください。
- 保育所・認定こども園・児童館・学童(トワイライトルーム)については、この記事の時点で市の一斉の発表を確認できていません。各施設からの連絡を確認してください。
- 子どもが家にいる日は、川や用水路に近づかせない。9日は昼前から再び激しい雨の予想で、増水した川の見物は最も危険な行動です。
8日の被害状況(9日朝時点・報道による)
8日の大雨による被害は、報道各社の集計(8日23時台〜9日朝の時点)で次のとおりです。名古屋市・愛知県の正式な集計は今後更新されるため、数字は増える可能性があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 雨の記録 | 名古屋で16時53分までの1時間に104.5ミリ。2000年9月の東海豪雨の97.0ミリを上回り、観測史上最大。24時間降水量は218ミリ超(8日19時時点)で、降り始めからの雨量は名古屋市千種区で284.0ミリ(9日10時まで) |
| けが人 | 愛知県内で4人(名古屋市西区1人、北名古屋市2人、蟹江町1人)。いずれも軽傷とみられる(CBC、8日23時27分) |
| 住家被害(愛知県内) | 床上浸水7棟(名古屋市千種区1、一宮市1、瀬戸市4、蟹江町1)、床下浸水11棟(名古屋市守山区2、一宮市3、瀬戸市3、あま市1、蟹江町2)。名古屋市内は一部損壊2棟・床上1棟・床下2棟(9日朝時点) |
| 河川・土砂 | 名東区の植田川で、のり面が数十メートルにわたって崩落。矢田川は瀬古観測所で氾濫発生水位を超過 |
| 浸水した場所 | 栄周辺の道路、栄町駅周辺を含む地下街の一部、中区の千早交差点、昭和区川原通の山崎川周辺、JR千種駅付近、名古屋駅周辺。JR鶴舞駅近くの高架下では雨で動けなくなった車が数台放置 |
| 避難情報の規模 | 緊急安全確保の対象は約60万8千世帯・117万人(読売新聞)。避難指示は市内16区に |
| 交通 | 8日夕方から地下鉄・市バスが全線停止、名鉄・JR在来線も多くの区間で見合わせ。JR金山駅のタクシー乗り場に100人超の行列。名古屋駅・金山・伏見・栄に退避施設を開設 |
1時間104.5ミリという数字は、名古屋の観測史上で初めて東海豪雨を超えた値です。東海豪雨(2000年9月11〜12日)は2日間の総雨量が567ミリに達した災害で、今回は総雨量ではそこまで及びませんが、1時間あたりの強さでは上回りました。中小河川が短時間で氾濫発生水位に達したのは、この「短時間の強さ」が原因です。
気象庁の発表の推移(8日16時〜10日5時)
気象庁の「愛知県の防災情報」ページの発表を、発表時刻順に整理しました(特記のないものは2026年9月8日)。
| 発表時刻 | 情報 | 内容 |
|---|---|---|
| 16時06分 | 線状降水帯半日前予測(第2号) | 愛知県で8日夕方から9日夕方にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性 |
| 16時07分 | 竜巻注意情報(第2号) | 愛知県内で竜巻などの激しい突風が発生しやすい状況(16時57分に第3号) |
| 16時20分 | 記録的短時間大雨(第1号) | 16時10分、小牧市野口で1時間に102ミリ |
| 16時20分 | 指定河川洪水予報 | 日光川に「氾濫警報」(警戒レベル3相当) |
| 16時20分 | 警報・注意報の更新 | 名古屋市に大雨危険警報・土砂災害危険警報(レベル4相当) |
| 16時28分 | 線状降水帯発生(第1号) | 愛知県西部で線状降水帯が発生。「命に危険が及ぶ災害発生の危険度が急激に高まっています」 |
| 16時30分 | 記録的短時間大雨(第2号) | 16時20分、名古屋市付近で1時間に約100ミリ |
| 16時40分 | 記録的短時間大雨(第3号) | 16時30分、瀬戸市・春日井市・尾張旭市付近でそれぞれ1時間に約100ミリ |
| 16時50分 | 記録的短時間大雨(第4号) | 16時30分、犬山市付近で1時間に約100ミリ |
| 17時04分 | 愛知県気象解説情報(大雨・落雷・突風) | 「線状降水帯による猛烈な雨や非常に激しい雨が続いています」。9日夕方にかけて線状降水帯が再発生する可能性。低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、土砂災害に厳重警戒 |
| 17時09分 | 記録的短時間大雨(第5号) | 17時00分、長久手市付近で1時間に約100ミリ |
| 17時20分 | 指定河川洪水予報 | 庄内川にも「氾濫警報」(レベル3相当)。天白川・新川は氾濫注意報(レベル2相当) |
| 17時53分 | 竜巻注意情報(第4号) | 引き続き竜巻などの激しい突風に注意 |
| 18時00分 | 指定河川洪水予報 | 天白川に「氾濫危険警報」(レベル4相当)。天白川基準観測所(名古屋市)で17時40分に氾濫危険水位(6.50m)を超える6.53m。新川は「氾濫警報」(レベル3相当)に引き上げ |
| 18時20分 | 指定河川洪水予報 | 庄内川に「氾濫特別警報」(レベル5相当)。矢田川の瀬古基準観測所(名古屋市守山区)が18時に氾濫発生水位(6.11m)を超える6.29m。「矢田川では既に氾濫が発生している可能性があり、名古屋市では浸水しているおそれ」。庄内川本流の志段味観測所もレベル3相当で、今後氾濫危険水位に達する見込み |
| 18時30分 | 指定河川洪水予報(庄内川 第5号) | 庄内川本流の志段味基準観測所(守山区)が18時10分に氾濫危険水位(6.40m)に到達し、レベル4相当に。「堤防決壊等による氾濫のおそれがあり、名古屋市、瀬戸市、春日井市、小牧市、清須市、あま市、豊山町、北名古屋市では浸水するおそれ」。矢田川の瀬古観測所は引き続きレベル5相当 |
| 18時40分 | 指定河川洪水予報(天白川 第4号) | 天白川は18時20分に6.36mまで下がり、「氾濫警報」(レベル3相当)に引き下げ。19時20分に5.39m、20時20分に3.89mまで下がる予測 |
| 18時50分 | 指定河川洪水予報(新川) | 新川の「氾濫警報」を解除し、氾濫注意報(レベル2相当)に |
| 19時00分 | 早期注意情報 | 西部は10日昼前まで大雨・土砂災害警報の可能性「高」。土砂災害は9日未明(0〜6時)も「高」に引き上げ |
| 19時10分 | 指定河川洪水予報(日光川) | 日光川の「氾濫警報」を解除し、氾濫注意報(レベル2相当)に |
| 19時41分 | 愛知県気象解説情報(大雨・氾濫・落雷 第14号) | 矢田川の氾濫特別警報は継続。「河川の氾濫が発生しているおそれ。命の危険が迫っているため直ちに身の安全を確保」。氾濫のおそれのある区間は名古屋市。名古屋市千種区の1時間降水量は観測史上最大、24時間降水量は218.0ミリ(19時現在) |
| 20時00分 | 指定河川洪水予報(天白川) | 天白川の氾濫注意報を解除。天白川の洪水予報はすべて解除 |
| 20時00分 | 警報・注意報の更新 | 春日井市・犬山市・日進市・長久手市・豊山町などの大雨危険警報を注意報に引き下げ(土砂災害危険警報は継続)。名古屋市は大雨・土砂災害とも危険警報(レベル4相当)が継続 |
| 22時10分 | 指定河川洪水予報(日光川) | 日光川の氾濫注意報を解除。日光川の洪水予報はすべて解除 |
| 22時20分 | 指定河川洪水予報(新川) | 新川の氾濫注意報を解除。新川の洪水予報はすべて解除 |
| 9日0時50分 | 愛知県気象解説情報(大雨・氾濫・落雷 第15号) | 矢田川の「氾濫特別警報」(レベル5相当)を氾濫注意報(レベル2相当)に切り替え。「10日にかけて低い土地の浸水、河川の増水、土砂災害に注意・警戒。特に9日夕方にかけては線状降水帯が発生する可能性」 |
| 9日2時40分 | 指定河川洪水予報(庄内川) | 庄内川の氾濫注意報を解除。愛知県内の指定河川洪水予報はすべて解除 |
| 9日5時00分 | 早期注意情報 | 西部・東部とも10日明け方までに大雨・土砂災害警報を発表する可能性「中」 |
| 9日5時05分 | 線状降水帯半日前予測(第3号) | 「愛知県では9日明け方から夜のはじめ頃にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性」 |
| 9日5時45分 | 警報・注意報の更新 | 愛知県内の警報はすべて解除。名古屋市など尾張東部、常滑・東海・知多、豊田市西部、東三河北部に土砂災害注意報(レベル2) |
| 9日6時06分 | 愛知県気象解説情報(大雨・落雷・突風 第16号) | 「9日夜遅くにかけて雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある」。降り始め(3日8時)から9日5時までの雨量は名古屋市千種区で284.0ミリ、蟹江町197.5ミリ、愛西市江西町175.5ミリ、一宮市千秋町169.5ミリ。「雨雲が予想よりも発達・停滞した場合は警報級の大雨となる可能性」 |
| 9日11時00分 | 早期注意情報 | 西部は9日12〜24時に大雨・土砂災害警報を発表する可能性「高」に引き上げ(5時の時点では「中」)。東部は「中」 |
| 9日11時00分 | 愛知県気象解説情報(大雨・落雷・突風 第17号) | 「9日夜遅くにかけて雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、警報級の大雨となる所がある」。9日の1時間降水量は西部・東部とも70ミリ、9日12時〜10日12時の24時間降水量は西部200ミリ・東部180ミリ。線状降水帯は引き続き9日夜のはじめ頃にかけて発生の可能性。「土砂災害に厳重に警戒」 |
| 9日13時21分 | 警報・注意報の更新 | 名古屋市・春日井市・犬山市・小牧市・一宮市・江南市・大口町・扶桑町などに大雨注意報(レベル2)。警報はまだ発表されていない |
| 9日14時50分 | 指定河川洪水予報(日光川) | 日光川に「氾濫注意報」(レベル2相当)。8日22時10分の解除以来、約17時間ぶりの発表 |
| 9日16時25分 | 愛知県気象解説情報(大雨・落雷・突風 第18号) | 「9日夜遅くにかけて雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある」。「土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒」。線状降水帯の可能性は9日夜のはじめ頃まで。降り始め(3日8時)から9日16時までの雨量は名古屋市千種区289.5ミリ、豊根村茶臼山244.0ミリ、蟹江町209.5ミリ、愛西市江西町208.0ミリ、一宮市千秋町193.5ミリ |
| 9日17時00分 | 早期注意情報・時系列予想 | 西部の大雨・土砂災害警報の可能性「高」は9日18〜24時まで(10日未明は土砂災害「中」、以降は解消)。1時間最大雨量は18〜21時に70ミリ、21〜24時に30ミリ。24時間雨量の予想は200ミリから100ミリに下方修正 |
| 9日17時55分 | 指定河川洪水予報(木曽川中流) | 木曽川中流に「氾濫注意報」(レベル2相当) |
| 9日17時55分 | 警報・注意報の更新 | 大雨注意報が尾張のほぼ全域に、土砂災害注意報が知多・西三河・東三河北部へも拡大。警報(レベル3相当以上)はこの時点でも発表されていない |
矢田川の瀬古観測所は8日18時に氾濫発生水位(6.11m)を超える6.29mを記録し、水位が下がって氾濫特別警報が注意報に切り替わったのは9日0時50分でした。名古屋市千種区の降り始めからの雨量284.0ミリは、名古屋の9月ひと月分の平年値(約200ミリ)を大きく上回る量が6日間、その大半が8日夕方の数時間で降ったことを意味します。地盤には水が残っており、河川の堤防や護岸が傷んでいる可能性もあるため、9日の雨は「いつもの雨」とは条件が違います。
警報・注意報の状況(10日9時30分時点):愛知県内はすべて解除
10日9時30分時点で、愛知県内に警報・注意報は一つも出ていません。9日21時10分にすべて解除され、最後まで残っていた木曽川中流の氾濫注意報も10日2時45分に解除されました。8日夕方に「氾濫特別警報」(警戒レベル5相当)が出た庄内川・矢田川を含め、指定河川洪水予報もすべて解除されています。
| 情報 | 市町村 |
|---|---|
| 愛知県西部・東部 | 警報・注意報とも発表なし(9日21時10分に全解除) |
| 警戒レベル相当情報 | 発表なし(9日21時28分更新) |
| 指定河川洪水予報 | すべて解除。木曽川中流の氾濫注意報を10日2時45分に解除したのが最後 |
| 早期注意情報(10日5時発表) | 西部・東部とも12日までの期間内に警報級の可能性「高」「中」はなし |
9日は昼過ぎから夜のはじめ頃にかけて警報級の大雨が予想され、早期注意情報も一時「高」に引き上げられましたが、実際には警報の発表には至りませんでした。雨雲が予想より早く東へ抜けたためです。
「危険警報」「線状降水帯」「氾濫警報」とは?レベル別に取るべき行動
気象庁の防災気象情報は、2026年の出水期から名称が「警戒レベル」と直結する形に整理されました。今回出ている情報の意味と、それぞれの段階で取るべき行動をまとめます。
| 警戒レベル | 気象庁の情報 | 取るべき行動 |
|---|---|---|
| レベル5 | 特別警報/氾濫特別警報(自治体は「緊急安全確保」) | すでに災害が発生・切迫。命を守る最善の行動を。外に出るのが危険なら、今いる建物の高い場所へ |
| レベル4 | 危険警報(大雨危険警報・土砂災害危険警報)/氾濫危険警報 | 危険な場所から全員避難(自治体の「避難指示」に相当) |
| レベル3 | 警報(大雨警報・洪水警報など)/氾濫警報 | 高齢者・障がいのある方・乳幼児連れなどは避難開始。それ以外の人も避難の準備を |
| レベル2 | 注意報 | ハザードマップで避難先・避難経路を確認 |
警報が解除されたあとに気をつけること
- 川には近づかない。水位は下がりましたが、増水で川底や護岸の形が変わっていることがあります。矢田川・庄内川・天白川・香流川などの河川敷は、しばらく立ち入らないでください。
- 崖・斜面の近くは引き続き警戒。総雨量295ミリの雨で地盤が緩んでいます。斜面のひび割れ、湧き水、小石の落下があれば、すぐに離れて市に連絡を。
- 浸水した家・車は、写真を撮ってから片付ける。罹災証明や保険の請求に、浸水の高さが分かる写真が必要です。濡れた電気製品は電源を入れないでください。
- 片付けはマスクと手袋、長靴で。泥や濡れた家財には細菌やカビが繁殖します。作業のあとは手洗いを徹底し、けがをしたらすぐ消毒を。
- 冠水した道路の跡は避ける。マンホールのふたが外れていたり、路面が陥没していることがあります。
- デマ・窃盗・詐欺に注意。災害のあとはSNSのデマ、空き巣、修理をうたう訪問詐欺が増えます。市の職員を名乗る訪問には身分証の提示を求めてください。
なお、気象庁が出す「警戒レベル相当情報」は気象状況から見た危険度で、実際の「避難指示」「緊急安全確保」は名古屋市が河川流域・学区ごとに発令します。今後また大雨があった場合も、名古屋市公式サイト・防災アプリ・防災X(旧Twitter)で確認してください(リンクは記事後半)。
今後の見通し:10日は日中くもり、夕方から弱い雨。11日も雨
名古屋地方気象台は9日21時32分の解説情報(第19号)で「警報級の大雨となる可能性は低くなりました」として、8日から続いた一連の解説情報を終了しました。熱帯低気圧から変わった低気圧が東海地方を抜け、発達した雨雲は愛知県から遠ざかっています。この号で示された降り始め(3日8時)から9日21時までの雨量は、名古屋市千種区295.0ミリ、豊根村茶臼山257.5ミリ、愛西市江西町216.0ミリ、蟹江町215.0ミリ、一宮市千秋町209.5ミリでした。
| 項目 | 愛知県の予想(多い所) |
|---|---|
| 10日の1時間降水量 | 西部・東部とも20ミリ(昼過ぎから夜にかけて) |
| 24時間降水量(10日6時〜11日6時) | 50ミリ |
| 24時間降水量(11日) | 80ミリ |
| 早期注意情報(10日5時発表) | 西部・東部とも12日までの期間内に警報級の可能性「高」「中」はなし |
| 降り始めからの総雨量 | 名古屋市千種区295.0ミリ(3日8時〜9日21時)。9月ひと月分の平年値(約200ミリ)を大きく上回る |
名古屋の天気(10日5時発表)
| 日付 | 天気 | 降水確率 | 名古屋 最低/最高 |
|---|---|---|---|
| 10日(木) | くもり、夕方から雨 | 午前10%/午後50%/夜70% | - / 29℃ |
| 11日(金) | 雨時々くもり | 90% | 22 / 26℃ |
| 12日(土) | くもり時々雨 | 50% | 23 / 28℃ |
| 13日(日) | くもり | 40% | 24 / 31℃ |
| 14日(月) | くもり | 40% | 24 / 32℃ |
| 15日(火) | くもり時々雨 | 60% | 24 / 29℃ |
10日は日中くもりで、夕方から弱い雨の見込みです。11日は降水確率90%と再び雨ですが、24時間で80ミリ程度の予想で、8日のような災害につながる降り方は今のところ見込まれていません。ただし地盤は緩んだままなので、崖や斜面の近くでは引き続き変化に気をつけてください。
名古屋で当面気をつけたい場所
- 矢田川・庄内川の流域(守山区・北区・東区・西区・中村区など):8日に氾濫発生水位を超えた矢田川と、氾濫危険水位に達した庄内川本流。水位は下がったが堤防や護岸に損傷が残っている可能性があり、9日の雨で再増水しやすい。
- 8日に緊急安全確保・避難指示が出た中小河川:香流川・植田川(千種区・名東区・天白区・瑞穂区)、天白川・扇川(緑区・天白区・南区)、新川・蟹江川(西区・中川区・港区)、堀川・新堀川(中心部)、山崎川、八田川・新地蔵川・大山川(北区北部)、守山川・天神川・隅除川(守山区)。短時間の豪雨で一気に水位が上がる川ばかりで、9日も同じことが起こり得る。
- 北部・東部の丘陵地(守山区・千種区東部・名東区・天白区):土砂災害注意報が継続。8日に土砂災害の避難指示が出た千種区・守山区の警戒区域は、地盤が緩んだまま。名東区の植田川では、のり面が数十メートルにわたって崩落しており、周辺は近づかない。
- 西部の低地(中川区・港区・海部地域):海抜ゼロメートル地帯で排水に時間がかかる。8日の内水氾濫の水が引ききらないうちに次の雨が来る可能性がある。
- 地下街・地下鉄駅・アンダーパス:午後の激しい雨の時間帯は、8日と同様に近づかない。
公式の確認先(ブックマーク推奨)
最新情報は必ず一次情報で確認してください。名古屋市の防災情報サイトの詳しい使い方は、以下の記事にまとめています。
気象庁(雨の危険度・警報)
- 気象庁「愛知県の防災情報」:発表中の情報を一画面で確認できる
- キキクル(危険度分布):浸水・土砂・洪水の危険度を地図で。自宅・職場の場所をピンポイントで見られる
- 警報・注意報(愛知県):市町村別の警戒レベル一覧
- 雨雲の動き(ナウキャスト):線状降水帯の位置と、この先1時間の雨の予測
名古屋市(避難指示・避難所)
- 名古屋市「暮らしの情報:防災・危機管理」:避難情報・避難所の開設状況
- 名古屋市防災 公式X(@nagoya_bousai):避難指示などをリアルタイムで発信
- 名古屋市防災アプリ:緊急情報のプッシュ通知とハザードマップ
- なごやハザードマップ:区ごとの浸水想定区域・土砂災害警戒区域・避難所を地図で確認できる。自分の学区がどの川の流域かもここで分かる
交通機関の運行情報
大雨時は各社とも運転見合わせや遅延が発生しやすく、駅の入場規制がかかることもあります。移動前に必ず確認し、無理な帰宅は避けてください。
よくある質問
- 「大雨危険警報」は、これまでの「大雨警報」と何が違うのですか?
-
「危険警報」は警戒レベル4に相当する新しい区分で、従来の「警報」(レベル3相当)より一段上、「特別警報」(レベル5相当)の一歩手前にあたります。気象庁の情報名と警戒レベルが対応するよう2026年の出水期から整理されたもので、レベル4は「危険な場所から全員避難」が求められる段階です。
- 気象庁の「レベル4相当」が出たら、必ず避難所に行かないといけませんか?
-
必ずしも避難所に行く必要はありません。「危険な場所から離れる」ことが目的なので、浸水や土砂災害の想定区域外にある自宅や、安全な親戚・知人宅に留まる選択も有効です。すでに外が危険な場合は、建物の2階以上や崖から離れた部屋に移る「垂直避難」を優先してください。実際の避難指示は名古屋市が区ごとに発令するので、市の情報も併せて確認しましょう。
- 線状降水帯とは何ですか?発生するとどうなりますか?
-
発達した積乱雲が次々と同じ場所に流れ込み、線状に連なって数時間にわたり非常に激しい雨を降らせる現象です。同じ地域に集中して雨が降り続くため、短時間で河川の氾濫や土砂災害が発生しやすくなります。気象庁は「線状降水帯発生」の情報を出した際、「命に危険が及ぶ災害発生の危険度が急激に高まっている」と呼びかけています。
- 雨が一時的に弱まったら、外出しても大丈夫ですか?
-
おすすめしません。今回は8日夜と9日朝晩に雨のピークがあり、10日にかけて大雨のおそれが続く長丁場です。また、雨が弱まっても上流で降った雨が時間差で川に流れ込み、河川の水位は後から上がることがあります。警報の解除やキキクルの危険度が下がるまでは、川や崖の近くに行かないようにしてください。
- 避難指示が解除されたら、もう安全ということですか?
-
「解除」は、河川の水位が発令の基準を下回ったという意味で、危険がなくなったという意味ではありません。今回は8日の大雨で地盤が緩み、河川の堤防や護岸が傷んでいる可能性があるうえ、9日も線状降水帯が再発生する可能性があります。川や崖の近くには引き続き近づかず、9日午後は再び避難情報が出る前提で、キキクルと名古屋市の配信を確認できる状態にしておいてください。
まとめ:大雨は収束。ここからは片付けと手続き、そして「次」への備え
- 片付ける前に、被害の状況を写真に撮ったか(浸水の高さが分かるように)
- 罹災証明書の申請先(被害を受けた建物のある区の区役所総務課)を確認したか
- 災害ごみの出し方を確認したか(粗大ごみ・家電4品目は環境事業所へ連絡が必要)
- 浸水した家庭は、消毒薬剤の配布(各区の保健センター)を利用したか
- 片付けはマスク・手袋・長靴で。けがをしたらすぐ消毒したか
- 子どもの学校・園から10日の連絡が来ているか確認したか
- この機会に、なごやハザードマップで自宅の浸水想定と避難先を確認したか
8日は、矢田川が氾濫発生水位を超えて「氾濫特別警報」が出され、名古屋市が3河川に緊急安全確保、12河川に避難指示を発令し、公共交通機関が止まるという、2000年の東海豪雨を思い起こさせる一日でした。名古屋の1時間降水量104.5ミリは観測史上最大で、東海豪雨の97.0ミリを上回っています。10日朝までに警報はすべて解除され、ここからは片付けと手続きの段階です。被害を受けた方は、まず写真を撮ってから区役所へ。そして被害がなかった方も、この機会にハザードマップで自宅の浸水想定と学区を確認しておいてください。同じ規模の雨は、またいつ降ってもおかしくありません。
しゃちほこニュースでは、被害状況の集計や支援制度の追加など、大きな動きがあれば本記事を更新します。
※本記事は名古屋市公式サイト(災害緊急情報・罹災証明書等の交付・災害ごみの収集、9月10日9時30分時点)、名古屋市の住民向け情報配信(9月9日2時49分配信分まで)、気象庁「愛知県の防災情報」「警報・注意報」「気象防災速報・気象解説情報」「指定河川洪水予報」「天気予報」の発表内容(10日5時00分発表分まで)、および被害・交通に関する報道に基づいて作成しています。支援制度の詳細や期限は変わることがあるため、手続きの前に名古屋市の公式ページでご確認ください。